物欲懺悔室

とまらない物欲とその懺悔を繰り返すブログです

【ネタバレあり】Collar X Malice、カラーマリス(カラマリ)全ルートが終わったので感想(レビュー)を書くぞ

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前回のセブスカで、トロフィーコンプしたらカラーマリスやろう、とキメていたので、トロフィーコンプがようやく終わったのでカラマリを買ってきました。マジでお金ないのに・・・。

なんていうか傷付いているときの方が、そういう逃げる何かを求めるというか。

きっと、今こそカラマリをやるべきなのでは? とかそういうこと考えながら買ってきちゃったので・・・。

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【追記】Nintendo Switch版への移植が決定しました!!

PS Vita版を買いにいったところ、通常版と限定版でクッソなやんだのですが、買いにいったら限定版しか売ってなくて、じゃあもう限定版だな!!! とおもって限定版買いました。限定版には小冊子と、ドラマCDがついてました。まあ限定版買ってよかった~!!!って今は思います。

ネタバレなしの感想

まずはお約束、ネタバレなしの感想から。最初、首輪の話とか、謎解きとか、あっ、なんか面倒くさそう・・・と思ってたんですが、結構難易度やさしめです。

そういう頭使う系が苦手な私でもすんなり世界観を入れたので。

結構こういう現実味のある世界観の中って、矛盾を抱えてしまうとすぐに違和感に変わってしまうのですが、細かい部分を細かく記述していないせいなのか、そこまで違和感はありませんでした。

いや、当初の段階からすげぇ違和感あるけど。あるのに! 本当ならありえないだろ! って思うのに違和感なく作るって、カラーマリスの世界観の作り方が上手だったんじゃないかなあ・・・。

結構皆さん現実にいそうな感じなんですよ。でも出てくる場所が新宿署っていう警察を中心に、新宿とかの範囲内の狭い場所で物語を展開していくおかげからなのか、謎がでかくなりすぎずよかったんじゃないかなと思います。

乙女ゲームとしても、攻略対象がそこまで人数多くないので、話がとっ散らかることもなく、まとまりのあるものだったと思います。

共通ルートがだるいっていうのは、よくある話で、選択肢までスキップっていう機能がカラマリにはなさそうだったので(あったら教えてくだしあ)、若干だるかったのですが、それでも話を読む、初見では全然苦にならなかったかな。

それに2人くらい攻略しちゃうと、話の流れって見えてきてしまうじゃないですか。

あ、ここまでくると中盤かな、ここまでくると終盤だ、きっとこの選択肢はキーだな、とか。シナリオに起伏がないものだと、ハイ、問題提起があって、山場があって〜乗り越えて〜って、ストーリーの起承転結が丸出しになっているものもあるんですよ。なんのゲームか言わないけど。

カラマリは章立てて展開していくので、話のボリュームは想像できるけど、解決すべき事案がそれぞれ違うので、集中力が途切れたり、飽きたりすることはほぼなかったです。

あとカラマリをプレイするときに 、「特定の思想を推奨するものではありません」という注意事項が出たのがすごく印象的でした。

本作品はフィクションです、というつらつら〜って出てくるのはよく見る注意喚起なんですけど、「特定の思想を推奨するものではありません」って入れるのは珍しいですよね。

それほど、この作品を通じて伝えたいテーマ(出来事)が、誰かにとっては正しくて誰かにとっては間違いになるという「あやふや」さを攻めた作品のシナリオだったのだと思います。

どんな出来事にだってあてはめることができる、人間として生きていたなら、どこかでぶち当たる永遠のテーマだったのかもしれません。人を許すか、許せるか、憎むか、憎まないか、正しいか、それは悪か。

これらをうまいこと乙女ゲームにこれだけまとめて出すというのは、なかなかできないことではないかって思います。

アムネシア自体も、私はあれは上手に1人1人の心情を描けているなあと思ってて(とくにシンのルートは、カラマリに似たラブサスペンスですよね)、最近の乙女ゲームは恋愛だけじゃなくてストーリー自体もすっごい進化していて、楽しめるんだなあと思ったので、ぜひこの作品はプレイしてみて欲しいなと思いました。

では各ルートの感想いってみましょう!!! 以下はネタバレしかねーぞ! 気をつけろ!

相変わらず攻略とか見ないので、本能のままに攻略しましたら、ほかの人のレビューに、攻略順はこれがオススメ!!って書いてあってのに完全に無視したのでいきなり裏側から覗くルートになってしまった。

でも攻略制限されてないってことはさぁ、どこからでもいっても大丈夫!!!ってことだから!!(ただ後悔はした)

岡崎契

よくわからないけど適当に選んだら岡崎契ルートに入った。これは強制分岐なのかな?

カラマリのジャケットが柳愛時と岡崎契だったので、この2人がキーパーソンか何かなの?ってずっと思ってて、柳さん黒っぽくて岡崎さん白だから、こいつら何かした? ってずっと疑ってた・・・。

1番最初の共通ルートを、一所懸命読んでたので、いきなり KEI OKAZAKI Chapter 1って分岐されたとき、「え!!? なんでワイ岡崎さんルートはいった!?」ってちょっと動揺したよね。あれじゃないの、探偵事務所のメンバーからまずは分岐すんじゃないの!? って思ってたから・・・。

で、岡崎さんの第一印象は「おっ^^; こいつイかれてる・・・」でした。

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しかも最初は市香ちゃんに固執してないんだけど、こんなこと言ってるんだよなぁ・・・どんだけ死にたがりやねん。

そのあと、市香ちゃんの信念というか、信条というか、新宿を元に戻したいっていう目標へ向かう強さに気づいた岡崎さんは、市香ちゃんを守る、守って死ぬことこそが自分が死ぬ上で意味のある死、価値のある死を遂げられるんじゃないかって妙に固執しはじめるわけです。

多分最初の段階の「他の誰かのために死ぬよ」というセリフは、「うっわ、何この人やべぇぇえ」って他人事くらいで受け止められていたけど、岡崎さんのよくわからん強さに気づいていった市香ちゃんは、簡単に命を投げ出すようなことばかり言い出す岡崎さんの自分を大切にしなさ・何より岡崎さん自身の死にたい願望が彼女自身が許せなくなっちゃったんだよね・・・? 岡崎さんが変人すぎて混乱する。

しかも岡崎さん頑固すぎて、「自分は間違ったこといってないから、自分のありのままを市香ちゃんに受け入れてほしい」ってゴリ押ししてくるタイプだからヤバイ。

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おまけに自分で執着していることに気づいてないのか「また探せばいいんだし」とかいう不誠実さ。何だお前!!! どっちだよ!!! こんなん相手に聞かれた上で家まで押しかけられたら 帰れ!!! しかセリフでないぞ!

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帰れ!!!! ッて言われて、「わかった」って納得して「また来るね」、ぜんぜんわかってなさすぎてワロターーー

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また来るの・・・!? と思われるくらいにはストーカー気質患ってます。こいつはやべえな、本物だぜ・・・。

でも、私はこういう何考えてるかわかんない系の人わりと好きなので・・・。しかも容赦なく自ら爆弾抱えて市香ちゃんの懐に入り込んでくるじゃない?

しかもその抱えた爆弾、市香ちゃんにすぐ見透かされてるじゃない?

こういう人ってどういう人生歩んできたらこうなるんだろう・・・

岡崎契って、話を読み込んでも、まるで生活感がないんですよねえ・・・。

ただ生きてるっていうか、本編では生きる理由よりも、死ぬ理由を探してきたから、本人自体からも生活というか、人生というか、「岡崎契」というものを形成してきた何かが死んでしまっていたのかもしれないですね。

そういう空っぽの人に、市香は惹かれるわけですが、空っぽだからこそ、市香自身も、私も岡崎さんのどこが好きなのかわかってなさそう。

岡崎さん自身、「好きな人はたくさんいるんだけど」って表現するように、1人に執着することのない人生を歩んできて、なぜ市香を特別と思うのかまでは、理屈で理解しようとせずに、押し倒すことで理解しようとしてたりして、完全に本能のまま生きてるじゃねーか!? ってツッコミまくってたので。

私、感情の触れ幅がでかい人が好きで、そういう意味では岡崎さん、ゼロからマックスまで感情の琴線がびんびんに揺れて張って、いつも切れそうな人なんですよね。

好きだから、怒る、自分のものだから、怒る、大好きだから、怒る。怒りすぎだろ。

誰かを守って死ぬことを目的に生きてきて、その死ぬことを許されない状態になって、悲恋ENDを見たときに、岡崎さん、目的が達成できなかったら葛藤することなくあっさり自分で死ぬのかなと思ったんですよね。

なぜなら私、選択肢を間違えて岡崎さんにあっさり殺されたりしてたので・・・

なので結構割り切りができる人なのかなと思って、悲恋ENDを見てたら、自分で引き金が引けない、死ねない、ってすっごい葛藤してて、ああ、そうか、それほどまでに市香の存在自体が彼を変えたのかと気づかされたので、岡崎契END だけではなく悲恋ENDもあわせてみることで、彼の変化がわかるようになってたような気がする。

感情の起伏の激しさ、妙に相手に見せる執着、理屈じゃなく本能だけ愛を確かめようとする、愛憎が表裏一体になってる人なので、何かが起きた時が1番怖そうだけど、諦めがいいのか、悪いのかわからないところすらも怖くて、私自身は岡崎さんルートが1番怖くてカラマリの中では好きでした。(キャラクターとしては白石さんも好きなのだけど、ストーリーとしての自分の好みは岡崎さんルート)

白石景之

共通ルートから、この人、気になってたんですよね。まずヴィジュアルがおかしいよね? なんで猫耳してるの?(マジレ酢) 猫耳なのに狐顔だし、この人何? 一体何? 好き

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しかも話っぷりがすごく特徴的で、区切りつかずに、一呼吸に文章を一気にしゃべるんだよね。

一呼吸に一気に吐き出す人って基本、自分の喋りたいことだけ喋るマンで、相手が喋ろうとしても、かぶさってくる、完全に空気読めないタイプなんですけど、白石さんは完全に空気読めないタイプだったね・・・私もそうだけど

白石撲滅の会に白石さん自身が出席しているのも、相当クソワロタ状態なんだけど、相手に無関心なのに相手の心を分析するプロファイラーってどゆことなの。

あ、プロファイラーだからこそ何考えてるのか逐一わかってしまってバカにしたくなるのか・・・わかりやすい峰雄とか・・・。(バカ事例)

何もかもわかってしまうからこそ、相手に無関心になってしまうのかな? もうわけわかんないけど、とりあえず白石さんはいいぞ。

最初、市香に対してスーパー無関心なのかと思ったら、首輪きっかけでホイホイされちゃってるんだよね。

どうでもいい人の名前はおぼえないってことで、その通りまったく覚えなかったり、プレゼントも打算で買ったとか、心が死んでるセリフが駄々漏れなので恋愛なんてこの人には到底無理だろ・・・と考えたりもしました。ええ。

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餌・・・ってごまかせてないところが白石さんヤバイから・・・。

でも、段々、無関心は無関心なりに、市香ならどんなものを喜ぶのだろうか・・・? と世間的に見えた一般的な女子とかプロファイルにおける常識とかではなくて、「星野市香」という1人の人間に対して関心を抱いていくんですよね。

ていうかカラマリに登場する人って生活感なくない? 白石さんも自宅が存在すると聞いて、えっこの人自宅あるんだ!? とか思っちゃった・・・。

まあ岡崎さんの次にプレイしたのが、白石さんだったせいもあるけど・・・。

岡崎→白石→榎本→笹塚→柳 でプレイしたので余計そう感じたのかな・・・白石さんの次が峰雄だったので、峰雄から溢れる一般ピーポーっぷりがすごく愛らしく感じるレベルでした・・・。

ちなみに笹塚さんも自宅に帰ってるって話聞いたときに、笹塚さんも家あんの!? とかおもって本当にごめん、家くらいあるよね。

白石さんに自宅が存在することに驚いてて、話が完全にそれちゃったけど、白石さんって何もないところから自分を作り出したわりには、うまく作られてて、変人として形成されてるのも笑うけど、それって結局14番といわれるであろう本人が無意識になりたかった姿とかなんじゃないの、って思った。じゃないとここまで濃いキャラクターにならないから。

結局、白石さんって生まれからここまでがどうしても、救えない人生になっちゃってるから、だれの世界線でどのルートをたどっても、はたからみると、完全な幸せには、ほど遠いように見えてしまうんですよね。

いやでも、幸せにはなってるのかな。白石景之という人を作って、解放されているくらいには・・・?

白石さんルートって、もう白石さんの本音がどこにあるのかわかんないような作りになっちゃってて、ドコまでが演技で、どこまでが本音なのか全部ごちゃまぜなんですよね。意識して白石景之を演じているのか、無意識で演じているのか。

自分のルートですら、その終わり方でよかったのか、と思うくらいに救われてないような気がして・・・もっと市香ちゃんは、白石さんをどうにかしてあげる方法はなかったんでしょうか。

白石さんが1人で抱え込む前に、もっとその荷を一緒に分け合うくらいに、何かできることはなかったのでしょうか・・・。最後まで独りよがりだったような気もするし、もっと踏みこんであげてもよかったのかなあ、と白石さんルートに関しては感じました。

榎本峰雄

1人突っ走っていく傷付いた中2病こと、榎本峰雄さん。

カラマリに登場するキャラクターのほとんどが濃い中で、トゥーピュア・ピュアボーイ・バカを担当することになる彼なのですが、最初は笹塚さん視点が混じってたせいで、こいつバカだけど大丈夫? って本気で心配してたのですが、心配いらなかった!

峰雄は自分で考えて、もっともカラマリの中で自分の正義を見つめ直すことができたキャラクターだったんじゃないのかなって思います。

私は峰雄が導き出した正義のあり方こそが、カラマリの中で1番近いかなあと思います。なので峰雄の言葉が1つ1つ胸に響きました。

そして峰雄の先輩に冤罪待ったなしかけられて理不尽なメジャーデビューつぶしにあった一色さんを、蒼井翔太くんが演じてたけど、ミステリアスな感じですごくよかった。蒼井くんはこういうキャラクター似合うのでは・・・。

でもこの人普段からこの格好で歩いてたの? 職質されまくりそう(コラ)

そんな職質まったなしの一色康弘さんのありがたいお言葉はこちら。

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ほんとこの言葉通りだと思ったんだよね・・・。意見に影響されていくのはいいと思うんだ。私だって、最初からこういう考え方が生まれてきたわけじゃないし、色んなたくさんの人に刺激されて、こう考えていこうって毎日思考を重ねてる。

ただ言いたいのは、「あの人がこうだから正しい」とか「あの人がこういうからこうする」とか相手の思考に依存していくのはどうなんだろう?って話。

たくさんの考え方に触れて、考えた上で「自分の目で見極めるべき」。

さらに、峰雄のこのセリフ。常に私が思うことそのまんまを代弁してくれて、峰雄!!! 抱いて!!! その言葉で抱いて!!! と思いました。

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みんなが揃って同じところを見て同じようなことしか言わなかったら。

正しいことってなんでしょうね。人にとっての正義とは、常識とは、非常識とは?

もちろん殺人は悪いことだって全員が同じことを言う世界があるからこそ守るべき法が存在するのかもしれないし。それでもその法を超えてまで殺人を犯すに至る理由が人にはあるわけで。

このアドニスっていうのは宗教団体なんですよ。元を紐解いていくと。

宗教って教祖がいるわけですけど、その人の教えに従って生きていくわけですよね。別にいまある宗教がいい悪いではなくて、時々宗教の教えとか聞いたり触れたりすると、その意見に身を委ねてるとすごく身体や考えがラクになって、救われるなって思うんです。

だから、宗教は生まれたし、存在するし、人は依存するわけだなと。

でもって、最近はなんか、「同じ考え方をして同じ方向を見て同じように動かない」相手を見ると、その人を攻撃したりとか皮肉ったりする人が多いなーて最近思うわけです。

とくにネットを使うと、変に相手を刺激するような言葉を安易に選んで使えるから過激になりやすいし、口も滑りやすい。相手を傷つけてるつもりはなくても、自分の言葉がどれだけ人に重荷を背負わせているか自覚する機会が少ない。

吐き捨ててる本人は気持ちが良いつもりでも、自分の考え方を捻じ曲げられてる相手にとっては知らぬ間に憎しみを生むし、誤解も生む。だからって何も言うなってわけじゃやなくて、叩くのは思考だけで人を攻撃する必要なんてないってことだって思う。

そんなことをふと考えながらカラマリをプレイしてたら、峰雄がこんな風に、こういう話題に触れてくれたりして、多少救われました。

カラーマリスって、ありえそうだなーありそうだなーってことを置き換えて考えれるようになってるから、すごくいいシナリオだなって思ってます。

・・・峰雄が抱えていた葛藤や罪悪感って、とても現実的なものだったんですよね。

ふと見回したら、自分のすぐそばにあるんじゃないかってくらい当たり前のもので。

そして峰雄は純粋なんだよねぇ・・・だからこそ人の痛みや妬み、哀しみを知ったときに、すごく落ち込んじゃったんだと思うんですよね。でもそれじゃだめだって思うから、警察をやめて、柳さんについていく、とこまでは決めれたんだけど・・・。そこからまた一歩が踏み込めない。燻ってるところに市香と出会うのもすごくナイスタイミングですよね。

カラマリのルートで、探偵事務所にいる皆さんも市香と同様に、あなたの哀しみを理解できちゃうから、きみもアドニスにおいでよ~~~♡♡どうぶつの森感覚で言うな)って誘われるんだけど、峰雄のときだけそんなにお誘いがなかった気がする。ばばばば、バカだから誘われなかったとかじゃねえよ!?

峰雄ルートは、VSアドニスというより、VS緒方だったしね・・・。

榎本峰雄はさぁ、真面目で、素朴で純粋で、・・・。そういう人だってことが、どのルートにいる峰雄に描きこまれていて、おー、峰雄~~OH~~~峰雄、よーしよーし、とムツゴロウ感覚で可愛がりしてました。

峰雄だからこそ一色さんも心を開くわけだし、なんか峰雄が世界を救ってる気がする。(誇大表現)

峰雄って、お互いの立場から哀しみを見つめれる人なんだと思います。自分がたとえ、その立場に立つ人間じゃなくっても、相手だったらどうだろうか? を意外と冷静にとらえて、考えることができる人なんだと思う。

だから先輩の悲しみに寄り添うことができたし、緒方自身の葛藤や苦しみにも寄り添うことができた。

悲恋ENDの峰雄だって、容赦なく緒方の心臓ぶちぬいた市香に対して、そりゃ「え!? 何してんだよ!?」って一瞬はびっくりして責めたけど、その後電車でさよならバイバイしようとする市香に対して一定の理解を示してたわけだし。(「お前は俺を守るために~」)ようするに潰れちゃうのは市香のほうだけども。

しかし笹塚さんから意外と言葉でセクハラされてるよね? ヤリ部屋にすんな、とか、お前まさか・・・(以下略)とか・・・。そんな峰雄ちゃんがカワイソウなので早く彼を色んな意味で大人にしてあげてください(マジ市香ちょーかわいい市香マジ天使)

笹塚尊

ご存知、彼はハイパー毒舌担当なので、私は怖い人がまず苦手なので笹塚さんはできるなら最後がいいなァ・・・と思ってたら、ルートすすめるうちに「もっと詰って!!!!」「もっとバカっていって!!!」って洗脳されてしまったんですけど、この人一体何?

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とりあえず相手はバカであることを確かめつつ、バカにするバカANDバカANDバカでねじ伏せる笹塚さん。

でもそのバカの反応を見るのが楽しいのか、すっごく嬉しそうな顔するんですよねえ。

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笹塚さんは多分ねぇ、にやりって笑う立ち絵が秀逸すぎたんだとおもう。あと演じる浪川さんのあっさりな演技。

白石さんがアレコレと嫌味な言葉で人をバカにしていく中で、清涼感のあるストレートに「バカ」というわかりやすい罵倒をするせいで、カラマリにおける罵倒世界がうまくバランスを保っていたのかもしれません(何を言ってる・・・?)

帰国子女で頭がぶっとんで良くて、そんな笹塚尊から出る罵倒語がほとんど「バカ」なんですよ??????? 語彙力よく考えたら可愛くねーか?

現実世界にこんなやついたら、ただごとじゃないので、上司だったらモラハラとして内部通報するか、デスノートに名前書いてしまいそうだけど、現実じゃないので、ふわふわした気持ちで受け取れますね。

ちなみに私は笹塚尊ルートのある選択肢を選ぶことによって強制BAD ENDになる選択肢を見事に選んでしまったため、笹塚さん攻略にかなり手こずりました・・・。

たまたまその後読んだ、カラマリのプロデューサーである島れいこさんが書いていたブログを読んで、「もしかして!?」と思って、BAD END地獄から抜け出せたのですが・・・

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これ読んでなかったら笹塚さんルートでハマってしまったであろうな・・・ウッ。

私、笹塚さんルートで、彼が背負ってた憎しみや苦しみに気づいたとき、色々考えたんですよね。結局何が正解かなんてわからないけど、笹塚さんが憎しみだけに支配されずに、市香と出会って、触れ合って、変わっていく姿を見たら、それが1番健康的だし、そうして哀しみを上書きしていって未来を歩いた方が、彼にとっても良かったんじゃないのかなと考えました。

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これは、柳さんルートの笹塚さんだけど、峰雄が自分も知らぬうちに誰かを傷つけてたんじゃないか? と自身が知らぬうちに先輩を傷つけていたことを振り返ったときに、笹塚さんもふと自分を振り返る。(柳さんルートは全体の謎を解き明かすルートなので、全員のルートをクリアした前提で見ることができます)

笹塚さんの相手を殺してやりたいって思うほどの憎しみは、理解してあげたいと思う一方で、瀬良あきとがこんなこと言ってたりもする。

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たしかに理解なんて出来ないですよね・・・。「理解できる」なんて言葉で救われたりするのかもしれないけど、それはきっと「理解できないほどの深い哀しみ」であることを理解してあげなければならなくて、それを昇華するには、もっと違う方法があるんじゃないかってこと。

それを考えると、やっぱり人を殺して業を背負う笹塚さんの未来を見るより、わたしは市香ちゃんにバカバカ言い続ける笹塚さんの未来の方がより幸せそうだと思えたので、笹塚さんにはぜひこれからも市香ちゃんをバカ可愛がりし続けてほしいなって思いました。

あと海外育ちだからってキスしたりハグしたり、ベッドで一緒に寝たり、部屋に連れ込んでいいわけじゃないぞ!!! 笹塚さんって相手のことをバカとしか認識せず、異性という認識がないかと思ったけど付き合うとかの概念はあったんですね!!!?

でもホント、笹塚さんプライド高そうだから、今後もすれ違いあっても絶対譲らなそう・・・。あ、ファンディスクください(素)

柳愛時

柳さんはでっかい爆弾抱えてそうだなあとおもったら、やはり抱え込んでた。岡崎さんルートに分岐するときに、柳さんと岡崎さんの考え方が衝突している感じがしていた気がしたんだけど、柳さんルートにいっても、岡崎さんルートにいっても、ぶつかり合う感じがなくてちょっとがっかりマンモス。(仲良くてよかったけど)

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柳さん自身が、正当防衛という名の下で裁かれなかったという経験をしつつ、自分の行動が正しかったのか、に思い悩んでるのかな、と思ったけれど、そこまで思いつめて闇を抱えてる感じではなかったかな・・・。

どっちが悪い、どっちが正しいってはっきりわけられるんだったら、人間は怒られないし悲しまないし嘆かないんですよね。

柳さんにプライベートに踏み込まれるのはちょっと困る、と距離を置かれたときに、アッ、これは、誰かに対して優しいのは、心から優しいんじゃなくて、自分が傷つかないために誰かを傷つけないだけの人なのでは・・・? と思いましたちょっとだけ・・・。

そして黒幕が出てくるわけですけども、もうね・・・その・・・共通ルートであんな意味深なこといったら冴木くんだって一発だってわかっちゃうじゃないですかあ、カラーマリス!!!! なんであんな大ヒントを冴木くんに言わせちゃったんですかぁぁ・・・

私は冴木くんがぁ!! 妙にかっこいいのと!!! 妙に主人公に絡んでくるのに「好意もってませえぇぇん」という態度で、こいつもうクロだってわかっちゃいましたからぁ!!! プレイ開始して10分くらいでわかっちゃうとかどうなのヤバイ

峰雄ルートで監視しなくなりはじめた首輪・・・。(冴木くんが背中を撃たれたせいで)色々そういうヒントがわかる前にだなぁ、冴木くんはかっこよすぎたんだよ・・・。実際かっこいいしかわいいし、冴木くんと市香ちゃんが普通に恋に落ちてたら、X-day事件起きなかったんじゃぁ・・・?(身も蓋もない話である)

ちゃんと市香ちゃんが冴木くんの嘆きや哀しみに気づいてそのがらんどうを満たしてあげることができたなら・・・?

彼女の正義は、冴木くんの渇きを癒やすものではなくて、ただ羨望に近いものだけだったのか・・・。

黒幕衝撃の降臨すぎて柳さんとの話が頭に入ってこなくて大変だった・・・。

冴木くんは冴木くんで攻略ルートを設けてあげてもよかったのかもしれん。

まとめると

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どんなことでも意味はある。見えない選択肢って言葉がわたしは大好きなんですけど、人は人知れずどこかで道を選んでる、という話。そして気づかないうちに選んできたものには、どんなことでも意味があって、それがなければ今の自分がないということ。

だから、あの時、柳さんが市香を助けようとして選んだあの出来事がなければ、今の2人はなかった。死んでいたかもしれないし、2人は出会うこともなかったかもしれない。

そういう意味のある未来を築いてこそ、ようやく過去に意味を見出だせる。だからこそ、なかったことにしちゃいけない。そらさないで、見つめて、後悔ばかりでも、その上で出来た道。

カラーマリスは、各キャラクターが背負った過去も、これから先の未来に繋げるそんなお話で、たったひとつ、肝心要の冴木くんだけが妙に救われていないのだけが気になる、そんなお話でした。

あれだけの哀しみに触れてた冴木くんなのに、冴木くん自身がひとりぼっちなんですよ。なんか可哀想で可哀想で・・・。それが彼が選んだ道の先に残った結果だったとしても、彼を救う方法はあったんじゃないのかって、そう思うんですよね・・・。

御國れいもなんかあっさりルートによっては死んじゃうし、彼らアドニスはどうしたら救われたのでしょうか・・・緒方は、峰雄の体当たりで幾分救われた気がしたけど・・・。

選ぶ道を誤ると救われないんでしょうか・・・冴木救済ルートをどうかよろしく頼む・・・(切実)

音楽の話

そしてカラーマリス、最初、主題歌を聞いたときに男性ヴォーカルって珍しいなって思ったんですよね。乙女ゲームって女性ヴォーカルが多いんだなーって、思ってて、男性が歌ったとしても声優さんとかが多いのに、これはすごく印象的だった。

サイレントノイズ

サイレントノイズ

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 主題歌はサイレントノイズ、という曲で、Plastic Treeというヴィジュアル系のバンドが歌ってるらしい。

www.jrock.jp

私はヴィジュアル系バンドは全く知らないので新しいバンドなのか・・・? とか勝手に思い込んでて、エンディングで、「静かの海」で流れたイントロのギターを聞いて、「あっ、これ違う。90年代のバンドでは?」と思ったらまさかの正解でなんか感動した。

試聴もちゃんとイントロから聞かせてくれるあたり、やっぱりイントロを重視した曲作りをしているんだと思うんだけど、この曲がエンディングで、しかも話の途中にさぁ、まだ終わってないのに、流れはじめるたんびに、あー、プレイしてよかったと思うと同時に、この曲で終わることこそがカラマリの終わりなのかもしれないなあって思うくらいピッタリ合ってました!!!

静かの海

静かの海

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 Plastic Treeへの曲依頼はカラマリ側から、ということだし、なんか一色康弘という謎ヴィジュアル系バンドが出てくるあたり、きっと制作陣の趣味なんだろう、と思うのですが、大好きなものを生かして作品を作るってきっと楽しいんだろうなって思います。

香月とのすれ違いについても、なんかあったのかな・・・? 経験談かな・・・?(邪推するな)

家族との絆や触れ合いも回収していくオールマイティなカラーマリスしゅごいよぉ・・・げふぉ 香月が市香!!! って呼ぶのも興奮するけど、お姉ちゃん!!!って呼ぶのも興奮するよぉ・・・ 高校生っていうけど彼はすごく・・・大人びているよね・・・。

なんも知らなかった自分でも、すごく感動できたし、この曲を知ることができてすごくよかったです。iTunesで慌てて買ったけど、やっぱりCDも欲しいな。買おう。

あとファンディスクください!!! 

よろしくおねがいします。

これは声を出さなきゃいけないからあとでファンレター書こう。